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私自身は、思えば中学生くらいから、ぼんやり「薬」について興味を持っていました。身近な人が大病を罹患したことがきっかけで、その興味は「もっと優れた薬を作りたい」に変わり、その実現のために大阪大学薬学部へ進学しました。

核酸医薬とは大学で出会い、薬としてのそのポテンシャルの高さに、当時、「万能薬だ!」と感じたことを覚えています。しかし、研究生活の中で、新しいタイプの薬を世の中に出すために越えなければならない大きなハードルがいくつもあることも認識し、大きいリスクを伴うこの開発は製薬企業ではできないだろう、と考えるようになりました。

創薬に関する研究は、大学の所属ラボの共同研究先である国立循環器病研究センターの斯波先生(当社取締役)のラボが主体で進めており、斯波先生をはじめとした先生方や先輩方の弛まぬ研究の末、私が博士課程の頃には実用化に近い段階まで進んでいました。病院と研究機関が一体となった国立循環器病研究センターでは、病気で苦しむたくさんの患者さんを毎日目にします。このような優れた薬をそのような患者さんにいち早く届けるには核酸医薬のことを一番理解している自分達がやるしかない、と一念発起し当社を設立しました。

斯波先生の専門領域である「脂質」は英語では「Lipid」ですが、当社の創薬のきっかけである脂質代謝異常の問題「Problem」を核酸医薬で取り除きたいという想いから、「Lipid」からPを除き、「Liid Pharmaceuticals, Inc(リードファーマ株式会社)」という社名に決めました。

リードファーマが活用する技術である修飾核酸・リガンドコンジュゲート技術(薬物送達技術)・安全性コントロール技術は、アカデミアでの長年の研究の末に最適化された「確かな」技術です。当社は、この優れた技術で1人でも多くの患者さんを笑顔にするために、挑戦し続けます。